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バリウム検査で異常と言われたら

[2022.08.22]

 

健診のバリウム検査で異常を指摘されたら、病院を受診した方が良いのでしょうか?

今回はバリウム検査(胃レントゲン検査)と胃カメラの検査の違いについてご説明します。

 

目次

1.バリウム検査は「形」をみる検査

2.透亮像(とうりょうぞう)とは

3.陥凹性(かんおうせい)病変とは

4.粘膜不整(ねんまくふせい)とは

5.胃カメラは形だけでなく、色もわかるし処置もできる。

 

1.バリウム検査は「形」をみる検査

 健診で、バリウム(胃レントゲン)検査をお受けになる方も多いと思います。医療におけるバリウムとは硫酸バリウムのことです。この硫酸バリウムがX線を透過しないので、造影剤として使われます。バリウムを飲んでレントゲン撮影をすると、胃に溜まったバリウムが白く映ります。その白く映ったバリウムの形で胃の輪郭がわかるのです。発泡剤(炭酸)で胃を膨らませて、様々な角度で撮影すると、胃の内側の凹凸や形がわかってきます。そのバリウムの形や映り方で、胃だけでなく、食道と十二指腸の形態も検査し、異常が無いか確認するのがバリウム検査です。

2.透亮像(とうりょうぞう)とは

 バリウムの検査の所見でよく見かけるのは、透亮像(とうりょうぞう)です。透亮像とは、バリウムが抜けて見える部分のことです。ポリープの存在が示唆されます。隆起性病変(りゅうきせいびょうへん)と指摘される場合も同じことです。隆起(りゅうき)とは出っ張っていることですが、出っ張っている部分があると、バリウムが抜けているように映るので、透亮像として観察されます。

3.陥凹性(かんおうせい)病変とは

 

陥凹(かんおう)とは、へこんでいることです。へこんでいる部分にはバリウムが溜まるので、バリウムの溜まりとして観察されます。潰瘍や癌がある場合、陥凹として映ることがあります。

4.粘膜不整(ねんまくふせい)とは

 粘膜不整(ねんまくふせい)もよく見かける所見です。粘膜の形が整っていないことを意味します。炎症や癌の存在が疑われます。

5.胃カメラは形だけでなく、色もわかるし処置もできる。

内視鏡検査

 胃カメラの検査は、胃の中にカメラ(スコープ)を入れて観察する検査です。カメラで実際に見るので、粘膜の形態だけでなく色合いまで確認することができます。スコープから自在に空気や二酸化炭素の出し入れができますし、処置具を使って硬さや柔らかさの確認をすることもできます。必要があれば、生検といって、組織の一部をつまんで顕微鏡の検査に出すこともあります。バリウムの検査に比べて胃カメラはより詳しく検査することができるのです。透亮像や粘膜不整など、バリウムの検査で異常を指摘された方は、消化器内科を受診し、胃カメラの検査を受けてください。

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